延命治療というのは、病気そのものを良くするための治療ではなく、何もしなければ患者さんが死亡してしまうという状況で命をつなぐ為に行うもの。まさに命を延ばす為の治療です。

その治療をやめる事は、患者さんの死に直結するというような治療の事を指しています。

それ故に、延命治療を行うかどうかを決める人にとって、その負担は計り知れないものとなります。

今回は、その延命治療を行うにあたって、誰が判断するべきなのか、その判断の是非について解説していきます。

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延命治療が行われるとどうなるのか?

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延命治療というと装置に多くの管で繋がれ、意識もないままただ機械の力で生かされている状態を思い浮かべますね。

このイメージは、おおむね間違いではなく、実際に延命治療を行うとなれば多数のモニターや呼吸を司る機械などに繋がれる事になるでしょう。

延命治療というと人工呼吸器を思い浮かべますが、人工呼吸器の装着以外にも胃瘻(いろう。皮膚から胃にチューブを通し経管栄養を滴下するためのもの)やペースメーカーなどが使用される事もあります。

他にも薬剤投与や心臓マッサージなども延命治療のひとつです。

さまざまな症状に合わせた延命治療があり、「延命」という観点から見れば効果を発揮できているのです。

ではその治療を受けている患者本人は一体どう感じているのでしょうか。

また家族はその状況をどう感じるものなのでしょうか。

 

患者本人にとっては「辛さが長引く治療」/家族にとっては「費用負担が長引く極限の状況」

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延命治療を受けるような状況とは、つまり患者さんに「命の危険が差し迫っている」状態です。

そのような状況があらかじめ「いつ頃から、どの位の期間」などと予測できる訳もありません。

ある日突然、そんな大変な状況になってしまい、延命治療をするかしないかの選択を迫られる事になるのです。

多くの場合は治療が開始されますが、患者さんにとっては望まない治療なのかもしれませんね。

意識のない患者さんの本当の気持ちを確かめるすべはありませんが、元気な時に「自分がいつか延命治療を受けなくてはならないような状態になったら」と考えると、なんとなく「嫌だな、そんな状態にならず苦しむ時間は最小限でありたいな」と思うものです。

家族にとっても、たとえ延命治療のおかげで長らえている命であっても生きていてくれさえすればと思う気持ちの一方で、費用負担が大きな問題となるのは確実です。

いつまでその状態が続くのか分からない、というのも先が見えず不安感が大きいですよね。

費用を払い続ける事ができるのかという現実的な問題もありますし、いずれやってくる患者さんの死について「そう遠くはないがいつかは分からない」という状態で日々を過ごすのは、緊張や心配が延々続く極限状態と言えます。

それでも、かけがえのないご家族の事ですからいざ「延命治療を希望しますか?」と聞かれたら、やはり希望しますという答えを選ぶ方が多いでしょう。

延命治療は正解など決まっていない、とても難しい問題です。

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延命治療をするかしないか、その決定権は誰にある?

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家族が病院にいて、今すぐにも決断が必要な状態であれば医師から家族に対し、病状説明と延命治療についての意思確認があるはずです。

ですが、その判断が必要な状態になったときに家族と話ができる状態ではなかったらどうでしょうか?

患者さんが入院していて容態が急変し、家族には連絡をしたもののどんどん容態悪化、急きょ延命治療を開始しなければ患者さんが亡くなってしまうという場合には、家族の意思確認を待てない場合もあります。

この場合、延命治療を開始しなければ家族が臨終にすら間に合わないかもしれません。

このような状況では、医師の判断で延命治療が開始される事もあります。

あらかじめ患者が「いざという時延命治療を希望しますか?」と聞かれるケースもあるようなのですが、多くの場合は突然の場面でその場にいた人が判断を迫られるという事になるようです。

ですから、延命治療をするかどうかの決定権はその場にいた家族、誰もいなければ医師にあるという事になります。

数分、もしかすると数十秒を争うような状況では、その場にいた人の判断になるというのも仕方のない事ですね。

まとめ:できるなら事前に延命治療の意思表示を残しておきたい

このように延命治療を行うにあたっては、延命治療の決断を行うご家族の負担は極めて大きいですが、一刻を争うような状況においては、じっくりと考えている余裕もありません。

「最悪その場の判断される可能性がある」ということは覚えておきたいです。

もし、ご家族がまだ元気な状態であるならば、そのような緊急事態に陥る前に「エンディングノート」などに延命治療に対する本人の意思表示を残しておきましょう。

【エンディングノートとは?】あるとないでは大違い!?

エンディングノートについても参考にしていただければと思います。

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