介護保険で利用できるサービスの限度額は、通常の金額ではなく「単位」という言葉が使われています。

「単位」というのは地域間の物価等の違いで、介護保険を利用して受けられる介護サービスの量に格差が出ることを防ぐために使われているものです。

ただ、通常の金額とは別の計算が行われる以上、具体的にどのような意味を成しているのかイマイチ分かりずらいことでしょう。

今回は、その介護保険の「単位」について具体例にそって分かりやすく解説していきます。

介護保険における単位とは何か

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介護保険の支給限度額は全国均一で決められています。

しかしながら、実際には地域によって物価や人件費が異なるためそのままの金額で計算してしまうと地域によって介護保険の利用できる金額に差が生じてしまいます。

具体的に言うと例えば、地方の物価が安い地域は物価の高い都心に比べて、同じ上限額でも物価の安い地方の方が多くのサービスを利用できてしまいますよね。

 

つまりは、地域によって受けられるサービス量に差が出ないように単位という形で換算しているのです。

 

単位についての具体例①

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よりしっかりと理解するために、介護保険を利用して介護サービスを利用する場合を想定してましょう。

実際には要介護度によって1か月の利用上限額は決まっていますが、ここでは分かりやすくるために利用上限額を月額20万円とします。

 

この条件の下で、地域Aと地域Bで全く同じ介護サービスを利用すると仮定します。

都心部の地域Aでは、その介護サービスの利用料金は月額20万円です。

しかし、物価の安い地域Bではその介護サービスは月額10万円で販売されています。

 

地域Aの人の場合、そのサービスを利用してしまうと上限の20万円を一度に使ってしまうため、その月はもう介護保険を利用しての介護サービスを受けることができなくなります。

しかしながら、地域Bの人の場合は同じ介護サービスを購入しても介護保険の利用限度額は、20万円-10万円=10万円と10万円分残ります。

地域Bの人であれば、その残りの10万円分でまた別の介護サービスを利用できる可能性がありますよね。

 

この場合、地域Aと地域Bでは介護サービスの量に格差が生じていると言えます。

 

単位についての具体例②

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地域ごとの介護サービス量の格差をなくすために、ここで「単位」が登場します。

先ほどの例で説明すると、まず介護保険での利用限度額を月額20万円から1単位を10円とし、2万単位に置き換えます。

 

次に、介護サービス量の格差を無くすために、地域Aでは1単位10円とし、地域Bでは1単位=5円と設定します。

地域Aでは、その介護サービスを利用するために20万円かかるので、1単位で換算すると2万単位なります。

地域Aの場合は、先ほどと同じ条件で介護サービスを利用した場合、2万単位-2万単位=ゼロとなるため、その月はそれ以上介護保険を利用して介護サービスを受けることができなくなります。

 

次に、地域Bの場合ですが介護サービスが月額10万円で販売されていることは変わりません。

しかし、地域Bでは1単位が5円として扱われているので、単位に換算すると「単位数=10万円÷5」となり、そのサービスで必要になる単位数は2万単位になります。

その結果、地域Bでも地域Aと等しくその介護サービスを利用した月はそれ以上、介護サービスを利用することができなくなります。

 

つまり、単位を導入したことで地域Aも地域Bも全く同じ量のサービスを受けられるようになり、地域間での介護サービスの量に格差が無くなったことになります。

この例はかなり極端ですが、実際に介護保険の「単位」はそのような地域格差を埋めるために使われているのです。

また、実際の単位は基本的に1単位あたり10円で、具体的な金額は住んでいる地域によって多少前後します。

 

まとめ

このように、介護サービスおいて単位が利用されているのは、介護保険で受けられるサービス量が地域によって差が出ないように調整するためなのです。

どうしても普通の金額計算とは違うため、分かりづらいという印象を持ってしまいがちですが、実際には単位の意味自体はいたってシンプルなのです。

1単位あたりの金額は住んでいる地域によっても異なるため、単位の詳細については地域自治体の介護福祉課にて確認するようにしましょう。

 

以上、少しでも参考にして頂ければ幸いです。