皆さんは「介護離職」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

「介護のために仕事を辞める」という単純な意味ですが、この介護離職の背景には深刻な問題が潜んでいます。

 

今回は、この介護離職の原因や、介護離職を防ぐためにできることについて解説していきます。

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介護離職の問題とは?

現在の日本社会において介護離職者は2017年の調査では、年間約10万人いるというデータが出ています。

(総務省の就業構造基本調査より5年に1回調査が行わます。)

 

介護と仕事を両立することは並大抵のことではなく、特に一人で介護を行っている場合、介護と仕事の両立は時間的にも体力的にも非常に難しいものです。

フルタイムで働いている中でさらに介護をするとなると、とても一人では支えきれません。

 

また、厚生労働省の調査によると介護離職をする年代は、30代~50代の働き盛りの人が最も多いという統計が出ています。

やむを得ない介護離職によって、く今まで築いてきたキャリアを諦めることになったり、収入源が減るなど、介護離職の影響は計り知れません。

 

これは他人ごとではなく、このまま働き盛りの優秀な人材が減ってしまえば、やがて国の経済全体にも悪影響を及ぼす可能性があります。

 

介護離職の原因は何か?

社会背景を見ると、まずそもそも介護を行ってくれる若い世代の人口が減っていることがあります。

現在は、核家族化が進んでおり、介護を家族や親族に頼むといったことも難しく、一人で介護をせざるを得ない人も少なくありません。

 

また、近年は高齢者・要介護者が増えているにもかかわらず、介護施設などでは過酷な労働環境や割に合わない給料等が原因で人手不足となっています。

介護サービスをまともに受けられない、あるいは受けたくても長期間待たされるといったことも問題であり、介護離職を減らす取り組みが不十分な状態です。

 

会社によっては「介護休暇制度」もありますが、まだ十分に普及しているとは言えないのが現状です。

そもそも働き盛りの30代~50代の人は、組織の中でも重要なポジションにいることが多く、そう何度も介護で休みを取ることは難しいです。

 

特に、介護は子育てと違い終わりが見えないこともあり、精神的にも大きな負担をかけてしまいます。

 

介護離職の改善に向けた取り組み

介護をするにあたり、最も重要なことは、一人で抱え込まず必ず誰かに相談することです。

特に、介護は突然やってくることも多く、仕事のことと介護のことが重なり、落ち着いて物事を考える余裕がないこともあります。

 

介護離職を考える前に、まず地域包括支援センターなどの窓口で相談することが重要です。

 

また、介護者本人だけでなく、社会全体で介護への理解を深める努力が必要となります。

介護休暇を取りやすい会社が増えれば、それだけでも介護離職者の増加を防ぐことができます。

 

近年では、介護する人に対して、短時間勤務やフレックスタイム制、リモートワークなどを取り入れる企業も少しづつですが増えてきています。

さらに、職場内でも介護のことで相談できる環境が整っているのなら、一人で抱え込むこともなく、ストレスを軽減できます。

 

会社側としても長期的に見れば、働きやすい職場は高い評価を受け、社員や会社のイメージの向上にも繋がることでしょう。

国としても介護離職は重要な課題であることは認識しているため、少しづつですが改善のために様々な取り組みを進めています。

 

まとめ

このように介護離職はその本人の問題だけでなく、介護職の人手不足や会社の風土など、様々な原因が折り重なって発生しています。

介護離職が深刻化すれば、社会全体や従業員を持つ企業にとっても、大きな打撃となることは間違いありません。

 

介護は自己責任で終わらせず社会全体で助け合う姿勢が、今後はより一層重要になってきます。

介護問題は一人で抱え込まず、困ったときは早めに相談するようにしましょう。

 

【介護離れの原因は人間関係?】離職率の高い介護職の問題点

【増える介護離職】介護離職者が増える原因と対処法について

 

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