激務でありながらも賃金が低いことで知られている介護職。手取りが10~15万円も珍しくないと言われており、その賃金の低さは介護職の厳しい現実を表しています。

介護職は日本人の高齢化に伴い、その需要も大きくなる重要な職業ではあるものの、賃金水準が低いために介護職を担う人は減る一方となっています。

今回は、その介護職の賃金がなぜ低いままなのか、その理由について解説していきます。

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介護職の賃金が低い理由

介護職の報酬は公定価格で決まっている

gurahuwariaien (1)

介護職の賃金がなかなか上がらない理由として、介護職の報酬が公定価格によって決められていることがまず第一にあります。

これは介護保険制度によって、要介護度や介護サービスの内容に応じて受け取れる「介護報酬」が国の法律で定められていることが関係しています。

元々、介護保険は高齢者の世話にお金をかけないようにするため作られた制度であるために、介護報酬は医療報酬に比べてもその報酬額は低いです。

また、介護と言えば「奉仕の気持ちが大事」という印象が強く、介護でお金をもらうことは良くないというイメージも関係していると言えます。

得られる介護報酬は施設の規模や入居者の数によっても異なりますが、得られる報酬が一定という介護の性質上、介護事業で得る利益そのものを大きくすることが一般の事業に比べても難しいです。

それゆえに、介護職員の賃金を上げることも容易ではないのです。

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介護事業所・経営者側にも問題がある

gurahuwariaien (2)

介護職というとそんなに儲かっていない感じもしますが、実際は介護施設・事業所全体で見ると十分利益が出ている業界です。

介護職の給料が低いことには介護事業所の経営方針も関係しています。

介護職員は特別なスキルを必要としない誰でもできる仕事というイメージが強いため、「給料が安くても人が集まる」という考えを持っている事業者も多いです。

また、介護という人が人を助けるという形態の関係上、事業所にかかるコストの多くは「人件費」です。

介護報酬としてお金を得たとしても、その6~7割は人件費に充てられるとも言われています。

そのため、事業所によっては介護職員の賃金をちょっと上げただけでも人件費の負担が増大し、経営が成り立たなくなる恐れもあります。

例え、十分な利益が出ていたとしても、少し人件費を上げただけで利益がなくなってしまうことはあり得ます。

得られる収益(介護報酬)の額が決まっている以上、事業所側にとって収入を伸ばすことは簡単なことではないため、必然的にコスト削減の方を選択せざるを得ないのです。

とりわけ人件費は状況によってその割合を変えられる「変動費」であることも低賃金を引き起こす原因とも言えます。

介護事業は固定費が少なく人件費などの変動費の割合が大きい事業なので、コストを削減するとなると真っ先に人件費が削られてしまうのです。

まとめ:介護報酬と経営者の考え方が関係している

このように一般的に介護職の賃金が低いと言われる背景には、介護報酬が決まっていることと経営者の考え方や人件費への還元率が関係しています。

施設によっても給料は異なるため必ずしも介護職=低賃金という訳ではありませんが、確かな経営理念を持ち、なおかつ高い賃金を支払っている経営者はまだまだ少数です。

また、介護報酬に関しては、介護保険制度など国の法律も関係しているので簡単には解決できません。

今後は特に高齢化社会によって、介護保険制度そのものの維持が難しくなることが予想されるため、これら介護の動きには要チェックですね。

以上、少しでも参考になれば幸いです。

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