今やあらゆる方面で高齢化の問題が取り上げられていますが、その問題の中に「高齢者犯罪」や「刑務所の高齢化」というのも存在します。

単純に高齢化が進んでるのが原因と言えますが、それ以上に深刻な原因があるのも事実です。

それら原因の中でも特に問題と言えるのが

  • 高齢者の社会的な孤立
  • 刑務所に入るメリットの増大

の2つです。

今回は、その刑務所の高齢化について考えていきたいと思います。

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刑務所の高齢化が進む本当の原因

高齢者の社会的な孤立

刑務所の高齢化が進んでいる背景の1つとして、高齢者の社会的な孤立が問題として挙げられます。

核家族化や親族の死によって独り身となってしまい、誰かにかまってほしいという思いから犯罪を犯してしまう高齢者が増えているのが現状です。

犯罪を犯してしまった高齢者の境遇を調べてみると、

  • 配偶者の死別等で1人暮らし
  • 親族と付き合いがない、あるいは親族がいない
  • 地域社会に馴染めない、コミュニケーションが苦手

といった境遇にある人が殆どです。

また、高齢者犯罪の場合には、万引きや置き引きなどの窃盗の割合が非常に大きいという特徴があります。

さらに、驚くべきことにその万引きをした高齢者の半数は経済的に困っていない人(裕福または普通レベルの人)であるということです。

万引きは、お金がなく経済的に困窮してることも確かなの1つ原因ですが、高齢者犯罪の場合には孤独感や孤立感といった心理的な要因も大きな原因となっているのです。

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刑務所の方が快適に生活できる

刑務所に対する一般的なイメージとしては「刑務所に入ると生活水準が現状よりも低下し、自由がなくなる」という認識だと思います。

また、刑務所に入るということは「犯罪を犯した」というレッテルが貼られてしまうため、何不自由なく普通の生活ができている人なら自ら刑務所に入りたいと思う人はいないはずです。

しかし、孤独な高齢者やホームレスの人の場合、「自由はなくなるが、刑務所の方が現状よりも生活水準が良くなる」という風に認識されてしまう場合があります。

これは高齢者問題に限った話ではなく、セーフティーネットの生活保護の問題とも関係していると言えます。

刑務所に入ると自由はなくなりますが、寝床と毎日の食事で困ることはなく、話し相手も得ることができます。

ホームレスにとって安全な寝床と食事の確保は非常に重要な問題であり、孤独な高齢者にとってはかまってくれる相手を欲している人もいるでしょう。

「刑務所であれば寝床や食事の心配はなくなり、話し相手もいる」そんな環境が保証されている刑務所は、彼らからすれば犯罪を犯してでも欲しい環境に見えるのです。

つまり、現状の苦しい生活を続けるより、犯罪を犯してでも刑務所で生活していくことの方にメリット(魅力)を感じていることが原因となります。

また、本来は犯罪の抑止力として機能するはずの刑務所が、セーフティーネットとして利用されているという事態は大きな社会問題の1つと言えます。

まとめ:高齢者の孤立化とセーフティーネット等の問題も関係している

刑務所の高齢化は、単に高齢者の割合が増えているという以外にも、その背景には高齢者の孤立化や貧困という問題が関係しています。

また、刑務所の方が生活環境が良いと認識されてしまう実社会の現状も大きな問題であり、刑務所の高齢者は、これら複数の問題が重なりあって起こっているという訳なのです。

高齢者犯罪を減らし、刑務所の高齢者を防ぐためには、まずは高齢者の孤独を防ぐことが最も重要な対策であると言えるでしょう。

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