人が亡くなると相続の手続きが必要になります。

ただ、状況によっては20歳未満の未成年者が相続人になることもあるでしょう。

 

この未成年者が相続した場合、未成年控除という制度を利用できます。

今回は、そんな未成年者控除について分かりやすく解説していきます。

未成年者控除とは

未成年者控除とは、未成年者にかかる相続税の額から一定の金額を控除(割り引く)制度です。

これは「相続税法19の3」にその旨が記載されています。

 

ただし、これは相続する財産の総額が基礎控除額を上回っている場合にのみ発生することなので、そもそも相続税を支払う必要があるのかどうかを先に必ず調べておきたいです。

 

関連:【今すぐ確認!】相続税の基礎控除額とは何か?相続税の計算方法

 

未成年控除が受けられる人

未成年者といっても誰もが受けられる訳ではなく、以下の条件を全て満たしている人が対象です。

 

国税庁の未成年者の税額控除では

 (1) 相続や遺贈で財産を取得したときに日本国内に住所がある人
又は、日本国内に住所がない人でも次のいずれかに当てはまる人
イ 日本国籍を有している人で、その人又は被相続人が相続開始前5年以内に日本国内に住所を有していたことがある。
ロ 日本国籍を有していない人で、相続や遺贈で財産を取得したとき、被相続人が日本国内に住所を有している。
(注) このロは、平成25年4月1日以後の相続や遺贈により取得する財産に係る相続税について適用されます。
(2) 相続や遺贈で財産を取得したときに20歳未満である人
(3) 相続や遺贈で財産を取得した人が法定相続人(相続の放棄があった場合には、その放棄がなかったものとした場合における相続人)であること。

と、なっていますがこれだと分かりづらいので簡単に要約すると以下のようになります。

  1. 日本に住所がある
  2. 財産取得時の年齢が20歳未満である
  3. 財産を取得した未成年者が法定相続人である

の3つが条件となります。

 

未成年者控除額の算出方法

未成年者控除額の算出方法は、20歳から相続した時の年齢(1年未満は切り捨て)を引いた分の年数に10万円をかけた値です。

控除額=(20歳-相続した時の年齢)×10万円

例えば、15歳の子が相続する場合、(20-15)×10万円となり、未成年者控除額は50万円となります。

 

また、未成控除額がその未成年者の相続税額よりも大きい場合、引ききれなかった余った金額はその供養義務者の相続税額から引かれる仕組みになっています。

具体的には、未成年控除額が50万円で相続税額が40万円の場合に、控除額を引くと未成年者の相続税額はゼロとなるため相続税を払う必要はなくなります。

 

しかし、未成年控除額を引いても40万円-50万円なので、その残りの10万円分は余ってしまいますよね。

この余ってしまった控除額10万円は扶養義務者、すなはち一般的に両親の相続税額から引かれるという仕組みなのです。

 

つまり、余った10万円分の控除額を母親と父親で分割することで控除を無駄なく受けられるということです。

控除額が余ることは稀ですが、制度上は無駄なく控除を受けられるので、相続人に未成年者がいる場合は未成年者控除を考慮しましょう。

 

なお、未成年者控除を受けるためには、相続税申告書の第6表「未成年者控除・障害者控除額の計算書」に控除額を記入し、税務署に提出する必要があります。

相続人に未成年者がいる場合は必ず申請しておきましょう。

 

まとめ:未成年者への課税は若干少なくなる

このように相続する人が未成年者の場合には、相続税から一定の金額が引かれる仕組みになっています。

ただ、これらは相続する財産の額が、基礎控除額よりも超えている場合にのみ発生する控除で、相続する財産の総額が基礎控除額を超えない場合は未成年者控除は関係ありません。

 

そのため、まずは相続税がどのくらいかかるのか、財産の総額と未成年者への配分額を計算してから、他の控除額を算出していきましょう。

以上、参考になれば幸いです。

 

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