近年、何かと話題となることの多い「高齢化の問題」

長生きすること自体は決して悪いことではありませんが、人口に対して高齢者の割合が増えてくると様々な問題が発生します。

 

そして、高齢化の問題は少子化の問題とも関係しており、この2つは切っても切り離すことのできない複雑な関係にあります。

今回は、この少子高齢化で起こり得る「問題点」について分かりやすく解説していきます。

少子高齢化の問題点

医療や介護サービスの不足

現在の日本の状況においては少子化によって若者の人口が減少傾向にあり、それに伴って医療や介護の現場で働く若い人の数も不足しています。

そのような人手不足の中でも高齢者の数は増え続けているため、今や需要と供給のバランスが崩れかけています。

 

特に、若手が少ない地方部において深刻であり、近い将来、人手不足が原因で医療や介護サービスを受けられない人も出てくるかもしれません。

現に、高齢者の福祉施設、特別養護老人ホームなどでは入居に半年~1年以上待たされるといったことが問題となっています。

 

また、医療や介護の現場で働いている人にとっては、人手不足が故に、一人当たりの仕事量が増加する可能性も考えられます。

以前は2~3人で1人の高齢者を介護できていたところ、人手不足で1人で対応する必要が出てくるなど負担は増す一方です。

そのような労働環境が続けば次第に医師や介護士が離れていき、さらなる人手不足を招くなど悪循環に陥る危険があります。

 

老老介護の増加

老老介護というのは介護を行う側の人も高齢者で行う状態のことを指します。

上記に書いたように、現状では高齢者の数が増加し、医療や介護サービスについては供給不足の状態です。

 

人によっては介護施設に入居させたくても満員で入居できないために、在宅で介護をせざるを得ないといった事態が発生してしまいます。

特に、近年は核家族化が進み、若い人とは別々に暮らすことが増えた結果、身内で介護の面倒を見てくれる人も少なくなっています。

 

若手がいない以上、要介護者の面倒を見る人も高齢者という老老介護が増加してしまいます。

老老介護は介護する側、される側共に大きな負担であり、どちらか片方が倒れてしまえば成り立たなくなるかもしれません。

介護に疲れたために介護者が要介護者を殺してしまうという、悲惨な事件も度々発生しており、もはや他人事では済まされない事態になっています。

 

社会保障の負担が増加

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高齢化が進むということは、それに伴って年金や医療費など社会保障にかかる費用も増加します

そもそも現行の社会保障制度は、元々は若い人の割合が多かった高度成長期に作られた制度をベースとしています。

ある程度の制度に手を加えても、急速に少子高齢化の進む現代社会の変化に追いつけていません。

 

そして、その社会保障費のほとんどは現役の若い世代の税金から支払われているのも問題です。

年金の保険料が増加したり、社会福祉のために増税が行われるとなれば、若い人の不満や将来への不安がますます大きくなります。

特に、ここ数年で社会保険料の値上がりが続き、若者の手取りの減少する中、社会や将来に対する不安や不信感も強くなっているのが現状です。

 

働き手が不足し、国力低下を招く

高齢者は年を取ると身体的にも厳しい面が出てくるため、誰もが死ぬまで一生仕事を続けることは基本的には不可能です。

高齢化が進むと働けない人の割合が増えるので、単純に考えても労働力人口が減少することは目に見えています。

若い世代が増えているのなら問題にはなりませんが、現代は少子化の問題もあるので、相対的に高齢者の割合が増え労働人口は減少していきます。

 

労働力が低下すると国の経済力や国内消費も低下するため、経済成長に大きな影響を及ぼすことになります。

経済成長がなければ社会が停滞してしまい犯罪の増加や社会不信など、ますます行きづらい世の中になるかもしれません。

長い目で見ると、少子高齢化は経済的にも社会的にも大きなダメージを与えることになるのです。

 

一生働き続ける社会になるかも

平均寿命が延びた今では長く働き続けることも可能ですが、そもそも60歳~70歳になってもまだ働きたいと思う人はどれだけいるでしょうか?

今の若い人の場合、将来年金が満足にもらえるかすら分からないという状況なのに、一生働き続けなくてはいけないというのはあまりに酷な話です。

ましてや、数十年後の未来は、機械化やAIの発展によって人の仕事がますます減っていく世の中です。

今の若者が高齢者になった時に、一体どれだけの高齢者が安定した老後生活を過ごせているでしょうか?

 

まとめ

このように高齢化によって起こり得る問題は様々であり、その多くは少子化の問題とも関係してきます。

実際、少子高齢化の問題は日本だけでなく世界的に見ても多くの国々で問題となっており、未だに決定的な打開策がないのも少子高齢化がいかに難しい問題かを物語っています。

少子高齢化が長期化すると、働き手の減少や消費の低迷、経済の悪化など、社会にデメリットとなることが多いため、早急に対処すべき問題と言えます。

日本の政治家は自分のことばかり考えてないで具体的な対策を提案して頂きたいものですね。